「これって投資じゃなくて、融資だから返してよ」
息子が真顔でそう言ったとき、正直ちょっと驚きました。
ポケモンカードの転売で稼ぎ出した中学生の息子。
最初は小遣いの範囲内でやっていたのが、いつの間にか仕入れに困り、私に「1万6千円貸して」と言ってきたんです。
私は答えました。
「いいよ。でもそれ、投資じゃなくて“融資”だからね。返してよ?」
「うん、それでいいよ」
息子の返事は即答でした。
↓↓要約動画(2分27秒)↓↓
「売れた=儲かった」じゃない。利益ってなんだ?
ある日、息子にこう尋ねました。
「それ、2千円で売れたって言ってたけど、いくらで買ったの?」
「1,200円かな。儲かった!」
「でもさ、メルカリの手数料って10%あるよね?送料もかかるよね?梱包のテープや封筒は?」
「…あ、たしかに…」
「あと、自分で30分ぐらいかけて出品してたよね?その時間の“自分の給料”はどうする?」
そう。利益=売上−仕入れ−手数料−送料−時間
これが理解できれば、ただのお小遣い稼ぎじゃなく、「経営」の視点になる。
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それでも「売れる」ことは大きな経験
「このカード、イベント後に値上がりしそう」
「このプラレール、箱ありなら高く売れる」
「この出品タイトル、見られやすい」
息子はいつの間にか、マーケティング・交渉・相場感覚・需要と供給の分析を実地で学んでいました。
これってもう、立派なスキルです。
だから私は、嬉しくもあります。
子どもが「お金を稼げる」って、やっぱりすごいことなんです。
でもやっぱり、勉強はしてほしい
ただ、やっぱり言いたいこともあります。
「これだけで生きていける」とは思わないでほしい。
- お金の世界にはリスクもある
- 計算や文章理解ができないと、もっと大きな損をする
- 「ルールを知って、ルールを活かす」には教養が必要
私はこう伝えました。
「ポケカで稼ぐのもいい。でも、学校での勉強は滑走路なんだよ。
飛ぶ力があっても、滑走路がなきゃ離陸できない」
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子どもが自由に飛ぶために、親ができること
今は、YouTubeでもメルカリでも、ブログでも、子どもが収入を得る手段はいくらでもあります。
でも大切なのは、その「自由」を支えるための“地面”を忘れないこと。
その一歩が、今回の「融資」だったと思います。
小さな金額で、小さな失敗と、小さな成功をたくさん経験してほしい。
そしていつか「自分でレールを敷ける人」になってほしい。
そんな願いを込めて、今日も私は「もう返してもらっていいかな?」と笑いながら言っています。
「息子がポケカ転売で稼ぐ姿を見て、お金のことをもっと深く学んでほしいと感じました。
そんなときに手渡したのが、両学長の『お金の大学』。
マンガみたいに読みやすいのに、“人生に必要な5つの力”が一気に学べます。
学校では教えてくれない『生きたお金の知識』。子どもにも大人にもおすすめの一冊です。」
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